親になる前に 〜児童虐待の要因と解決策について

虐待する心理とアンガーマネジメント

経済的な問題
虐待する心理とアンガーマネジメント

心理的な問題

一番重要で、かつ教えることが難しいのが、西澤氏が指摘している“子どもを暴力で支配し服従させることで傷つけられた自尊心を回復する”という心理的な問題です。
授業では虐待に至る親の心理を説明した後に

  • イライラしても、子どもにあたらない。
  • 忙しくても、子どものことを優先して考える。
  • どんなに忙しくても、常に子どもには親の愛情が感じられるように行動する。
  • 親の状況に子どもを巻き込まない。

というようなことができる『精神的に大人になってから、親になろうね』と説明しています。
また、このことに関しては『人にはこういう心理がある、ということを知っておいて、実際に自分が同じような状態になってしまった時に、ハタと思い出してほしい』と言っています。
言ってはいますが、言うだけでは効果は疑問です。

アンガーマネジメント

ですから、せめて暴力をふるうことだけは、何とかしようということで、イライラした時には“怒りを鎮めるスキル”(アンガーマネジメント)を実行しようということを保育の授業のうち最低3回は伝えています。別の項で説明するコモンセンスペアレンティング(*3)や揺さぶられ症候群の説明にも含まれています。

要するに、イライラして子どもを叩きそうになった時、10数えて、深呼吸をしてみる。それから、子どもに向き合う。基本はそれだけです。

「落ち着いた状態で、暴力を使った躾が必要かどうか、よくよく考えてから、暴力をふるうかどうか決めてみよう。」と生徒に言いますと、「そこで、殴るやつはおらんやろう」と言う生徒もいます。一応理解はしてくれているようです。

10数えて、深呼吸する、という誰もが行ったことのある動作を意識的にするだけのことですから、生徒も取っ付きやすいようです。

また生徒に説明する時、体罰という言葉は使わず暴力と表現することが多いです。体罰という言葉には肯定的なニュアンスや自己弁護的なニュアンスが含まれるからです。言葉によって事実がぼやかされてしまわないよう心掛けることも必要かと思っています。

参考
*3 コモンセンスペアレンティングに関しては、ボーイズタウン・コモンセンスペアレンティング実行委員会事務局のホームページをご覧ください。
http://www.csp-child.info/

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