親になる前に 〜児童虐待の要因と解決策について

世代間伝達の要因について

世代間伝達
世代間伝達の要因について

自分の子育てを振り返り、反省するということを繰り返しながら、子どもと共に親として成長していく。子育てとはそういうものでしょう。
始めから親らしい親はどこにもいません。誰しも考え悩み、時に苦しみながら親になっていく。
ところが、この自己を振り返り反省する、ということが、虐待もしくは“不適切な養育”で育った場合できない。
なぜ、できないか。
自分が不適切に育てられる中で、不適切さが当然のこととして身に沁みついています。
学校から帰ってきても、「今日は学校どうやった?楽しかった?」と声を掛けられたことがない。
辛そうな顔をしてたら、「うっとおしい子やな。うっとおしいから、あっち行っとき」と言われる。
しかも、親自身が悩みながら、迷いながら子育てする様を自分の親の姿として見ていない。反省しながら、正しい方向性を見出そうという姿も知らない。
ですから“正しい養育態度”とはどんなことかを知らなければ、反省しようもない、という状況が考えられます。
また“養育モデル”を持つ場合と持たない場合での、親の養育力に関する調査は原田正文氏が行っており、養育モデルのある母親はイライラすることが少なく、子どもへの話しかけも多い(原田2006)との結果が出ています。
お手本をそのままなぞればいいのと、自分で暗闇の中手探りして探すのと、どちらが楽か、ということでしょう。

虐待の世代間伝達

自分の親が良いモデルでなければ
(1) 良いモデル(見本)を自分の親以外に見つける。
(2) 良いモデル(見本)を学校における学習で知る。
といったことが、解決策の一つとして挙げられます。

ママ友やタレントのブログなどが、現在の日本では(1)に該当するのでしょうね。
(2)では、せめて正確な情報を伝えたいと思っています。

【参考文献】
数井みゆき「学校(と地域)における虐待予防と介入」教育心理学と実践活動(50)208-217.2011
「児童虐待の世代間伝達に及ぼす心理学的要因の検討」 中嶋 みどり 日本教育心理学会総会発表論文集(42)2000-07-25p.111
原田正文「子育ての変貌と次世代育成―兵庫レポートにみる子育て現場と子ども虐待―」名古屋大学出版会2006

▲ ページTOPへ